白鵬と元大関・把瑠都、五輪の壁は「自腹」 加盟87カ国で参加35カ国
元横綱・白鵬が2026年8月28日公開のYouTube動画で元大関・把瑠都と対談。国際相撲連盟に87カ国が加盟しながら世界大会の参加が35カ国にとどまる理由、2010年初場所の30連勝ストップ、初稽古の日の1本を語った。
元横綱で国際相撲連盟顧問の白鵬が、28日公開のYouTubeチャンネル「HAKUHO / 白鵬」の動画で、元大関の把瑠都と対談した。2人が並んで掲げる相撲のオリンピック種目化について、白鵬はその実現を阻む「自腹」の実情を明かした。
加盟87カ国、世界大会に来るのは35カ国
白鵬によると、国際相撲連盟には87カ国が加盟し、毎年世界大会が開かれている。だが、実際に参加するのは35カ国にとどまる。
白鵬は残る国々が来られない理由を「オリンピック種目ではないので、交通費・宿泊費が自腹になってしまうからです」と説明した。「オリンピック種目になれば国の支援が出てきます」とも語り、今年はアゼルバイジャンで世界大会が開かれ、来年は東京で開催すると明かした。
把瑠都「飛行機代はとんでもなく費用がかかります」
把瑠都も同じ壁を挙げた。ヨーロッパで一番大きな相撲大会には17カ国ほどが参加し、ヨーロッパには300〜400人ほどの選手がいるという。その上で把瑠都は「みなさんが自分の費用で来ているのが大きな課題なんですよ」と指摘した。
小国が近接するヨーロッパなら移動は安いと思われがちだとした上で、「飛行機代はとんでもなく費用がかかります」と述べ、国の支援と個人スポンサーの必要性を訴えた。自身にもスポンサーがおり、そのおかげでエストニアの他の選手を支援できているとも語った。
エストニア出身の把瑠都は、白鵬より先に引退した後、エストニア相撲連盟の会長に就任したと語った。現在はエストニア相撲連盟会長、ヨーロッパ相撲連盟理事、国際相撲連盟理事を務めると白鵬が紹介した。白鵬自身は顧問として相撲の国際普及に当たっている。
30連勝ストップ、覚えていたのは敗れた側
白鵬の連勝が30で止まった2010年初場所の一番では、2人の記憶の差が際立った。白鵬は「本当にいい形になって、もう『今日も勝った』と思ったんですよね」と振り返り、「そこでまだ勝負が終わっていなかった。隙が生まれてしまった」と続けた。その上で「やっぱり把瑠都の力って想像以上にすごかったです」と認めた。
一方、同じ相撲について問われた把瑠都は「はい。憶えてないです」と即答した。土俵際のすくい投げという話になると、把瑠都は「横綱の足が少し離れたところで『これだ!』と思って、すくい投げで行ったら、勝てました」と明かした。
初稽古の日の1本
入門して間もない把瑠都が初めて宮城野部屋へ出稽古に来た日、白鵬は稽古後に飲み物を買ってやった。白鵬は当時まだ関脇だったと振り返る。把瑠都はその銘柄を覚えており、「『C.C.レモン』をいただきました」と振り返ると、白鵬は「覚えてるんだ!」と驚いた。
対談を終えた2人の前には、その同じ飲み物が用意されていた。白鵬が「これ初めての稽古の時に買ってあげたんだよね」と振り返り、2人は乾杯した。