岡田武史、ルール3つだけの高校 「トラブルだらけ」の4月を我慢
元日本代表監督の岡田武史が、鈴木啓太のYouTubeで学校運営を語った。校則は3つだけ、あとは生徒が決める。開校直後の「トラブルだらけ」の4月を我慢した先に起きた変化とは。
元サッカー日本代表の鈴木啓太が28日、自身のYouTubeチャンネル「鈴木啓太 / Keita Suzuki」を更新し、FC今治高等学校里山校の学園長で元日本代表監督の岡田武史との対談第3回を公開した。テーマは「教えること」で、岡田はルールを3つしか設けない学校運営の内幕を明かした。
校則は3つだけ、あとは生徒が決める
岡田が繰り返したのは「主体性」だった。自主性は会社や組織、学校がやってほしいと思うことを自ら行うことだと定義した上で、主体性は「この行く先まで自分で決めて自らやること」だと切り分けた。
指導の軸は明快だ。「原則は教えてくけどそれを使うかどうかは本人が決める」。本人に決めさせれば、自分ごととして考えるようになるという。
学校でも同じ方針を貫いた。校則は命に関わること、法律に違反すること、人の成長を妨げることの3つだけで、それ以外は生徒自身に決めさせた。1期生の入学式では、コーチが冷たいと感じるかもしれないと保護者に断った上で、「ただし誰1人見捨てません。そして必ず寄り添います」と伝えたと明かした。
「トラブルだらけ」の4月を耐えた
開校直後は学校への不満が噴出した。規制に踏み切るか校長と話し合ったが、岡田は我慢を選んだ。鈴木に驚かれると「もうそれやるしかなかったんで」と応じ、そうしないと普通の学校と同じになり、自分がやる意味がなくなると説明した。
転機は7月のオープンスクールだった。企画を任せてほしいと申し出た1期生は、当日まで学園長に報告すら上げず、250人が入った会場で学校説明から誘導、駐車場係、MCまでを自前でこなした。岡田は「何なんだこれ、パーフェクトじゃないか」と振り返る。
1年目は定員80人に対し34名しか集まらなかったという。2年目については「定員の倍だよ、うち」と語り、1期生のおかげだと感謝した。1年の終わりごろには夜遅くまで学校に残る生徒が現れ、理由を聞くと、この学校をもっとよくする方法を話し合っていたという答えが返ってきたという。
「全員が仲良しなんて1回もない」
岡田はもう一つの柱として、違いを受け入れることを挙げる。数多くのチームを預かってきた経験から「全員が仲良しなんて1回もないよ」とし、「一体感を作ったら勝てるか違うんだよ」と断じた。
順序は逆で、勝つという共通の目的のために違いを受け入れることが先。結果が出て初めて一体になっていくのだと語った。
その上で岡田は「子供は育つ力持ってんだよ。それを信じてやればいいんだよ」と言い切った。