「頭の中のひとりごと」は放置厳禁 心療内科医が説く反省との違い
心療内科医の鈴木裕介氏が10月11日公開のPIVOTの動画に出演。頭の中のひとりごと「反すう」の危険性と、反省との見分け方を語った。
心療内科医の鈴木裕介氏が、10月11日公開のYouTube「PIVOT 公式チャンネル」の動画「PIVOT LIFE」に出演した。頭の中で自分を責める考えを繰り返す「反すう」の危険性と、そこから抜け出す方法を語った。
鈴木氏は内科医・心療内科医・産業医・公認心理師。2018年に秋葉原saveクリニックを開院し、院長を務める。著書に『頭の中のひとりごとを消す方法』(池田書店)などがある。
「反省」と「反すう」は役に立つかで分ける
鈴木氏によると、診療に訪れる人は「ほぼほぼ全員」が頭の中のひとりごとを抱えている。その正体は、自分へのネガティブな思考や感情をぐるぐる回し続ける「反すう」だという。鈴木氏は「ほっとくと人を殺すものっていうぐらいネガティブなものがどんどん大きくなってきちゃう」と警告した。
反省との線引きは明快だ。鈴木氏は「一言で言うと役に立つものを反省と呼びましょうと」と定義し、役に立たないものを反すうと呼ぶ考え方を採用していると明かした。反すうは具体的な問題解決につながらず、過去から自分のネガティブな要素を次々に引っ張り出してしまうという。
体への影響も大きい。鈴木氏は、ストレスに対抗するホルモンのコルチゾールが出るうえ、「うつとか不安障害のリスクも高まりますし労働生産性がすごいあの落ちる」と指摘した。
完璧主義者は要注意
反すうに陥りやすいのは完璧主義の人だ。鈴木氏はその思考の癖を「自分が達成した部分と足りなかった部分で足りなかった方にだけ目がいってしまう」と説明した。仕事を始めてから、できなかった部分ばかり見てきたという聞き手は「いや危なかったな」と漏らした。
鈴木氏は、仕事での指摘は「ただの仕事の話でしかない」と言い切った。業務上の指摘と人としての価値は本来まったく関係がない。指摘から自己否定に入ってしまう場合は、まず両者を切り離すべきだとした。
止まらない思考に「プリン」の実演
見極めの問いとして、鈴木氏は「そもそもこの今考えてること答えあるんだろうか」を挙げた。具体的な解決策につながるか、自分がコントロールできる範囲のことかも確かめるよう勧めた。大切な友人が同じことで悩んでいたら「君が一方的に悪いよね」と言うかと鈴木氏に問われ、聞き手は「確かに言わないですね」と応じた。
それでも思考は簡単には止まらない。鈴木氏が好きな食べ物を尋ねると、聞き手は「プリン」と答えた。鈴木氏が「今からプリンのこと絶対考えないでください」と投げかけると、聞き手は「いや、もうこれ帰りに絶対買いますもん」と返した。
鈴木氏は、記憶はネットワーク構造をとっているため、一度思い浮かんだものは勝手に広がっていくと説明した。絶望的な気分のときほど、絶望的な記憶を思い出しやすくなるという。雪だるま式に膨らむ前に止めるには「テクニックがいると思います」と語った。